ホシニジ。

この素晴らしい世界でほら、君のことを見つけた。

背中合わせの二人

※ちょっと腐った要素が強いです。

 

お久しぶりです。年内に前のブログの記事をこちらに移そうと思っていたのですが、ゆるゆる学科にしてはなかなかの量の課題が出されていたので断念(ただの言い訳という文句は随時受け付けます)。あとでちゃんとやります。

話は変わって、今日はなんの日でしょうか。

12月25日。

街を彩るイルミネーション。流れる音楽。

そうです。今日はヨコヒナの入所日です。

私がどうやってエイトを好きになったかは、のちに前のブログの記事をこちらに移したらわかると思うんですが、とにかく、私はヨコヒナが大好きです。

そんな大好きなヨコヒナについて、大事件を挙げるならば、やっぱり去年のあれだろう。

それはもう衝撃だった。というより、夢が叶ったと言ったほうがしっくりくる。しかもその夢はキラキラ憧れる夢ではなく、静かに温め続けてきた湿っぽい夢。

2014年のクリスマスに関ジャニ∞の『十祭』を買った。目的はただひとつ、【横山裕村上信五が踊るtornが見たい】ただそれだけ。それ以上でもそれ以下でもない。ただ密かに2年くらい想い続けてきたことが、やっと現実になったんだから6000円なんてこれっぽっちも高くない。

初めてそれを見たとき私は胸が締め付けられる感覚に襲われました。想像していたのとは違う。なんというか、見ちゃいけないものを見てしまった感覚。そして気づいたら涙があふれていた。

私が想い焦がれた4分は、激しく燃え盛る炎のような魂と魂のぶつかり合いでした。

まず、tornという楽曲について説明しなければならないでしょう。tornは錦戸亮大倉忠義のオリジナル曲で錦戸が黒、大倉が赤い服に身を包み、お互いに禁断の恋に落ちていく様を、まるで相手が女性ではなくお互いなんじゃないかという振付が人気のセクシーでかっこいい曲。

この曲をよこひなでやると聞いたとき、私は本気で神様に感謝をした。願いはいつか叶うのだ、と。

そしてウキウキしながらそれを見た。夜中に。

だけど、映像は私の想像を超えていた。現実は予想の遥か上を行くという言葉を聞いたことがあるけど、そんなもの比ではなかった。

私は、こんなにも切ない人間の表情をそう見たことはなかった。まして、その切ない表情を浮かべている人間が村上信五だなんて、信じられなかった。そして、本家の二人はスマートに立ち振る舞うのに対し、よこひなはとにかく激しかった。私はその激しさの原因を感情だと考えた。だからこんなにも正気でいられないんです。

《優しさだけで抱きしめられるのなら 包みたい穢れなき花びら

 君の笑顔までも焦がしてしまいそうで これ以上は近づけない You&Me》

《愛しさだけで痛みが癒えるのなら この想い全て捧げるのに

 君の心までも焦がしてしまいそうで 今すぐには近づけない You&Me》

本家の時は女性相手に言っているように聞こえたこの歌詞が、この二人だとどうしてもお互いに向けた言葉にしか聞こえない。本家は歌詞の物語が我々ファンにまでちゃんと伝わっているのに対して、この二人は歌詞が完全に二人の世界で完結してしまっている。なぜなら、あの映像から伝わってくるのは、激しい情熱と痛いほどの緊張感だから。すぐそこにいるのに、手が届きそうなのに絶対に届かない距離感。

でも、これらのことはよこひなの歴史と関係性があって初めて発生する。

横山、村上はご存じの通り、関ジャニ∞のバラエティー班として、多くの仕事を共にしてきた。それは今に始まったことではなく、関ジャニ∞が結成される前からそうだった。まだ、関西ジャニーズJrが全然人気がなかったころ。横山、村上、渋谷は関西ジャニーズJr代表として、東京のテレビ番組や歌番組に数多く出演していた。同じ事務所なんだからどうってことないだろうと思うかもしれないけど、当時の本人たちは勝負に行くようなそんな気持ちで東京での仕事をしていたのだという。まさに戦地で共に戦う唯一の味方。その後、彼らはデビューするまでに8年かかった。そして、またその8年も横山、村上は活動の先頭に立ち、未熟だった関西Jrを引っ張っていった。悲願のデビューが叶ったあとも苦労は絶えず、その度に二人がグループの先頭に立ってグループのために尽くしてきた。ラジオ、バラエティーなど、二人でこなしてきた仕事は語りつくせない。まさに、戦友。運命共同体。同い年の二人は15歳のときから一緒にこの芸能界という世界を生きてきた。つまり、この二人には目には見えない強いつながりがあり、絶対的な信頼がある。言葉にしなくても十分何を考えているのかわかるのだ。しかし、家族よりも一緒にいる二人なのにもかかわらず、プライベートではほとんど交流しない。仲のよさには内外から定評がある関ジャニ∞において不自然なほどに、この二人は仕事以外では交わりがない。

ここで、先ほどの私の文章を読んでほしい。誰よりも一緒にいる二人がこれほどプライベートで関わらない謎が見えた気がしないでしょうか。

今度は振付だ。この曲の振付では、相手の背内に手を伸ばすようなフリが何回も出てくる。まるで、面とは向って言えないことが、後ろ姿になら言えるように。間奏のダンスは、過去に絶対的なシンメを勤め上げたその二人の歴史を思うとグッとくる。隣で踊る二人の間には歴史があり、信頼がある。こんな風にいつも隣にいたのだから、いくらプライベートで関わりがなくても、本心は自然に、まるで空気みたいにわかってしまうものではないでしょうか。そして、思う。お互いに本心を知っているからこそ、あえて交わりを避けているのではないか、と。なぜなら、この想いは『君の心までも焦がしてしまいそう』だから。

横山さんは、村上さんのこと昔から『天然』という。普通の人が見たらそんな印象はまったく受けないのだが、私はその「横山さんがいう【ひなちゃんは天然】」が大好きなんです。そんな横山さんにとって、村上さんはまさに『穢れなき花びら』そのものに違いない。

曲の最後、二人が初めて向き合って指絡ませてフェイクを歌うシーンがある。向き合っているにも関わらず、頑なに二人の視線は合わない。というよりも、真っ直ぐな村上さんの目を横山さんが逸らし続けているから。向き合っているのに合わない目線。こんなに近くにいるのに伝えない気持ち。たちまち目を合わせてしまったら、きっと気持ちがあふれ出てしまうから。

人は禁断なものほど美しさを見出してしまいがちです。

フェイクも最後にさしかかったとき、初めて二人の目線が噛み合った。そのときの二人はまるで声にならないものを叫んでいるかのような、真剣で切羽詰った目だった。そこにいたのはまさに、『これ以上は近づけない You&Me』だった。